得意の背負い磨く
柔道 屋比久 咲 与那原中1年
唇を引き締め、黒目がちのあどけない瞳に力を込めた。屋比久咲(与那原中1年)は素早いフットワークで相手の懐に入り込むと、背中にかついで投げ落とす。
2006年8月。1年生ながら九州中学総体で女子52キロ級3位に入賞した実力者。身長156センチ、体重51キロと小柄だが、「柔道の魅力は小さい人が大きい人を投げられるところ」と説明し、それを体現してみせる。
05年12月の小学校最後の大会。準決勝は1勝1敗で大将戦を迎えた。体重45キロほどだった屋比久の前に立つのは、倍以上もある大きな男子。それでも屋比久は「自分が勝たないと優勝はない」と恐れる事なく挑み、背負い投げを決めた。鮮やかな「技あり」に、会場はしばらく興奮が冷めやらなかった。
背負い投げは屋比久の得意技だ。「柔道を始めて、最初に教えてもらった技だから」と愛着を持って、練習に打ち込んできた。小学校時代からの恩師、与那原署若駒励心会の小橋川幸作監督も「咲の背負い投げは一歩目の右足がポイント。基礎がしっかりしていて完ぺき」と評する技。理にかなっているからこそ、倍以上ある相手も投げることが可能なのだ。
10年の沖縄インターハイは、小学校のころから意識してきた。目標は「優勝」と言い切る。小橋川監督は「咲は言うだけのことはやっている」と背中を押す。しっかりと基礎が身に付き、誰にも負けない努力家。あとはこの3年間に大舞台での経験を積み重ねていくだけだ。
屋比久咲(やびく・さき)
1993年生まれ。5歳で柔道を始め、小2のときに「与那原署若駒励心会」に入会。小5で第1回全日本小学生学年別柔道大会(個人)に出場、小6では第25回全国少年大会県予選(団体)を初制覇した。西原町出身。
|